和歌山 · 紀伊半島
勝浦マグロ市場
延縄漁船が水揚げする生まぐろの量は日本一。ほとんどの朝、レストランに並ぶ前のマグロの競りを、市場の上の見学スペースから無料で見ることができます。
「生」と「冷凍」の違いが持つ意味
日本で流通するマグロの多くは、長い航海に耐えられるよう洋上で冷凍されます。一方、勝浦に水揚げされるマグロは冷凍せず、氷で冷やしたまま港に届きます。南紀熊野ジオパークによると、生まぐろは冷凍・解凍で細胞が壊れないため、身が締まり生臭さがありません。水揚げされるのはメバチ、キハダ、クロマグロなどで、一年を通じて並びます。那智勝浦町は「生まぐろの水揚げ日本一」を掲げ、港のにぎわい市場も同じように紹介しています。
勝浦の競りは、東京の市場で想像されるような掛け声の飛び交う競りではありません。入札方式で、床に並べられたマグロを買い手が一本ずつ見て回り、値段は声ではなく札に書いて入れます。静かで手早く、あくまで仕事の現場で、30分ほどで終わります。多くの人が皿の上でしか見ないマグロの、流通の出発点を見ることになります。
にぎわい市場が8時に開く頃には、その朝のマグロの一部がもう数歩先で刺身や丼になっています。早起きするもう一つの理由がこれで、1時間前まで競り場にあったマグロを朝ごはんに食べられます。
競りが見られるのは何曜日?
勝浦市場はJF和歌山漁連(和歌山県漁業協同組合連合会)が毎年公表する独自のカレンダーで動いています。以下の曜日のパターンは2026年の大部分に当てはまりますが、祝日の前後などには追加の休みがあります。
| 曜日 | マグロの競り(7:00〜) | にぎわい市場(8:00〜16:00) |
|---|---|---|
| 日曜日 | 通常は実施 | 営業 |
| 月曜日 | 通常は実施 | 営業 |
| 火曜日 | ほとんどの週はマグロの競りなし(マグロなどの「太物」が休み) | 定休日 |
| 水曜日〜金曜日 | 通常は実施 | 営業 |
| 土曜日 | 市場は全休 | 営業 |
訪問の前に
TSUNAGOODは2017年12月に開設されました。競りの見学のほか、延縄漁法や南紀熊野ジオパークについてのパネル、昭和初期の勝浦港の写真、2017年に水揚げされた記録的なクロマグロの実物大バナーが展示されています。休みは市場の休市日と同じです。
那智勝浦観光機構は、公認ガイドとイヤホンガイドで第1売場または第2売場の2階から競りを見学するツアーを実施しています。ガイドのみのプランは毎週水・木・金曜日で、前日の7時まで予約可能。朝食付きや試食付きのプランは大人2名以上から催行で、終了は8時半頃です。火曜日と市場の休市日はツアーがありません。予約は那智勝浦観光サイトから。
港沿いにある勝浦漁港にぎわい市場は8:00〜16:00(飲食はラストオーダー閉店30分前)、火曜定休です。直売コーナー、寿司やマグロ料理の店など9店舗、港を望むウッドデッキがあります。奥のイベントコーナーではマグロの解体ショーが行われます。競りのような早起きは不要ですが、時間は日によって違うので現地で確認してください。
もっとじっくり体験したい人向けに、観光機構はにぎわい市場での解体ショーと寿司ランチのセットも販売しています。2名以上、1人5,000円〜、11:00〜14:00の間で、火曜日は休みです。
勝浦はバスで約30分の那智の滝・熊野那智大社と組み合わせやすく、7時に競り、8時にマグロの朝食、午前中に滝という流れが組めます。7月14日なら、那智の扇祭りでほぼ一日が埋まります。
勝浦のマグロの見方を比較
無料で見る方法が2つあり、有料でガイドや食事を付けることもできます。
| 方法 | 時間 | 料金 | 予約 |
|---|---|---|---|
| TSUNAGOOD 見学スペース | 競りのある日の7:00〜 | 無料 | 不要 |
| 競りガイドツアー(ガイドのみ) | 水・木・金曜の朝 | 有料 | 前日7:00までに那智勝浦観光サイトで |
| 競りガイドツアー(朝食・試食付き) | 火曜以外の競りの日、8:30頃終了 | 有料(大人2名以上) | 那智勝浦観光サイトで |
| にぎわい市場の解体ショー | 営業日(火曜定休) | 見学無料 | 不要 |
| 解体ショー+寿司ランチ | 11:00〜14:00、火曜休み | 1人5,000円〜 | 那智勝浦観光サイトで(2名以上) |
勝浦マグロ市場へのアクセス
JR特急くろしおで新大阪または天王寺から紀伊勝浦駅まで約3時間半〜4時間。全てのくろしおが勝浦まで行くわけではないので、直通列車を確認してください。魚市場とにぎわい市場は築地地区の港沿いにあり、駅から徒歩5〜10分ほどです。
競りは7時に始まるため、実際には前日に勝浦に泊まる必要があります。那智・勝浦ガイドで紹介している港周辺の温泉宿なら、歩いて市場へ行き、朝食に戻ってくることができます。
車の場合、にぎわい市場には約24台の有料駐車場があります。TSUNAGOODを訪れる場合は、にぎわい市場の提携駐車場を利用するよう案内されています。